患者の下書き付きの主治医診断書
人事を担当しているものです。
障碍者雇用(知的障害3級)の方がおり、しっかりサポートしたいのですが、主治医が非協力的です。
今年になり該当職員が体調不良で休みがちになったため、産業医と会社から休養を勧め、主治医に診断書および診療情報提供依頼をしました。
一旦主治医に文書提出を断られ、その後相談員と再度受診し、診断書が発行されました。
が、その診断書を見ると、鉛筆で該当職員の筆跡で下書きがあり、それをなぞるように主治医がペンで書いていました。
職員に聞くと、主治医から下書きの通りに書くから、下書きするように、と言われた、とのことでした。
職場内の対応は産業医とも協議しておりますが、主治医とのコミュニケーションがとれないことに不安を感じております。
このような診断書や情報提供書に有効性はあるのでしょうか。
相談員の渋谷です。
従業員が下書きした診断書の法的有効性についてはわかりかねるので、法律家の回答を待ちましょう。
直接の回答にはなりませんが、コメントいたします。
会社が患者の就労を積極的に支援する意向にもかかわらず、主治医が非協力的な背景にはどういった事情があるのでしょうか。主治医の置かれた状況を「会社が求める内容への理解」「情報提供への不安」の2軸で整理してみると、3つのパターンがありそうです。
①わからない
②わかるけど不安がある
③わからないし不安もある
① わからない
たとえば働き方や職場環境に関する情報提供がなく、主治医側がコメントに困ってしまう場面です。
会社側から事前に就労にかかる情報を提供したり、産業医の気になるポイントについて回答をもらう形式のフォーマットを準備すると解決するかもしれません。
②わかるけど不安がある
ときに主治医は過去の自身の経験から会社の障害者対応に疑念を抱いているケースがあります。
会社側が意見を求めた意図や積極的に支援する意向を説明することで協力してくれるかもしれません。
③わからないし不安もある
患者の利益を尊重するよう努めない主治医もまれにいます。
本人が不利益が危惧される場合には、主治医変更を勧めてみてはいかがでしょうか。
状況打開の一助になれば幸いです。


ご回答ありがとうございます。
何か最初のコンタクトで主治医に不信感を抱かせてしまったのかもしれません。
今後気をつけつつ協力体制を築けるか試みてみようと思います。
ありがとうございました。
主治医が非協力的になる三つのパターン、大変勉強になりました。
情報提供の際、こうした点に考慮しながら協力関係を築きたいと思いました。
ありがとうございます。