環境負荷が増加する
繊維製品工業は、持続可能な技術を強く求めている[1]。新しい波は、綿のようなセルロース誘導体や、ポリエステル、ナイロンのような合成繊維を含むすべての主な繊維をリサイクルできる新しい技術への企業の素早い反応に見られる。ただ現状ではどの企業もすべての繊維をリサイクルできる完全なプロセスを持っておらず、リサイクルした繊維を商業的に利用できる量の生産もしていない。ファッション企業や廃棄物収集者のようなステークホルダーは、そのような技術を意味のあるスケールで設置することに挑戦している。この課題の一部は、ある種のタイプの繊維廃棄物は再利用できないという技術的な課題である。またセルロース繊維製品廃棄物が適度な量供給されない点も課題の一つである。ただしこれらの課題を全体として解決できれば、環境負荷の低減を可能にできる。
一方で世界中の消費者が衣類や他の繊維製品を購入する。この部門の環境フットプリントが、食品、住宅、移動手段に続く四番目であることから、その購入活動の大きさを類推することができる。世界の数十億ドルの繊維工業は年間12億トンのCO2を発生させているが、この量は、すべての国際線と海運から排出される量を超えている。別の環境負荷には、綿を成長させるための水や殺虫剤、紡糸や染色の際の水質汚染、合成繊維製の衣類の家庭での洗浄から発生するマイクロプラスチックの大洋への放出も含まれる。
繊維製品、船員さんも使っている。
[1] Chemical & Engineering News 2022 March 28, p. 23.
22.4.15
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